出会い

Z32との最初の出会いは高校時代にさかのぼります。
当時、図書室にあったカーグラフィック誌(多分工業デザイン科があったから置いてたと思う)に、発売前か直後のZ32が出ていたのが最初で、
第一印象はついに日本もこんな形(スーパーカーっぽい)の車を作れるようになったのか、という感じでした。 ただ、販売価格が400万オーバーで、
当時父が乗っていたチェイサーやマーク2が200万円台だったので、とても買えるわけがない対象外な車と思っていました。 まぁ2年後に買うわけですが。

1990年、高卒で某メーカー系の派遣会社に就職しコンピュータオペレータとしてメーカーに派遣。 初任給は12万8千円でした。
当時はバブル真っただ中(すぐ終わりますが)で、職場では車は何を買うか、という話ばかりでしたね。
ただ高校時代にはまっていたので、給料で真っ先に買ったのはパソコン(X68000)でした。 この時ローンという仕組みを知り、
これ使えばいい車買えるんじゃね?と思い始めたのが運の尽きでしたね。(まだ残クレはなかったと思います)

そして始まるクルマ選び

で、最初に目を付けたのがC3コルベットです。
どこで見たのか、きっかけは忘れたのですが子供のころからこの形のC3コルベットが好きで、確か当時横浜にカリフォルニアからコルベットを輸入して
レストアして400万くらいで売っている店があり、本気で買おうと思っていたのですが、親や周りから大反対されたんですよね。

で、次が1990年4月発売のユーノスコスモ。
一番のポイントは当時商品化されたばかりのカーナビゲーションを標準装備していたことでした。 その上3ローターターボで国内最強の280馬力。
内装のデザインも豪華で言うことなしだったのですが、車両本体価格で550万はさすがにローンも組めそうにない金額で諦めます。

次が1991年5月発売の3代目ソアラ。
2.5リッターのツインターボもあったのですが、惹かれたのは4リッターV8モデルです。
80年代は2リッターから3リッターへ、NAからターボへ、直列エンジンからV6エンジンへと少しずつ進化が始まっていましたが、
そこへいきなり4リッターでしかもV8、ハイソカーを代表するソアラの名を継ぐにふさわしい豪華さも持ち合わせていたものの、
これもなかなかの高額で、中古を探そうにも発売されたばかりでまだ市場に出てなかったのです。

そして思い出したのが1989年7月発売の4代目フェアレディZ。
高校時代に対象外と思ってしまっていたこともありそもそも検討の中に入れてもいなかったのですが、そういえばこれも同クラスだということに気づいたのです。
もちろんR32GT-Rも同クラスでしたが正直当時の日産車には上の2台のような豪華さはなく、このころの私の好みからすればちょっと武骨な部類でした。
ただ、Z32だけはデザイン的に内外装ともにかなり好きな部類で、かつ手の届きそうな車はコレだというところになっていったのです。

今になって思うこと

Z32購入後、1991年末にはFD3Sが、1993年には80スープラが発売されますが、今に至っても買いたいと思う車は出てきません。
1990年代初頭こそ最高速ステージでZ32のチューンが盛り上がりましたが、すぐにR32GT-Rがチューニングの主流を占め、
どのステージでも、ストリートでもGT-Rが他車をどんどん駆逐していくことになります。

当時のチューナーたちはR32GT-Rの4駆システムにZ32のボディが載っていたら、なんて話をしていましたが、
それを実現したのがR35GT-Rだと私は思います。 が、デザインがいまいちなんですよね。 やっぱり見た目が一番大事。
まぁ所有したからなのかもしれませんが、正直内外装のデザインに不満なく、チューンの対応範囲も広いのはZ32だけと今でも思います。

z32を選んだわけ

そして、以下のポイントを自分に言い聞かせてハンコを押すことになったのです。
 ・スポーティーでデザイン的に不満のない車でありながらATで楽に乗れる。
 ・一線級のパワーにチューニングすることができパーツも豊富。
 ・オープンカーの雰囲気も味わえ、まぁまぁ荷物も積める。
つまり、カッコよく、速く、街乗りにもデートカーとしても使えるオールマイティな車であると。

今でも買ったことに後悔はない。。

ちなみに、Z32は2by2と2シーターで走りにだいぶ違いがありますが、2by2を選んだのは運命です。
自分としてはどちらでもよかったのですが、見つかった車がたまたま2by2だっただけ。
2by2だと必然的にTバールーフですが、これは望んでいたものです。 オープンカーの雰囲気を味わえてクーペの静粛性もあり、
中板を外せばパノラマルーフ的にもなる。 もちろんすべて手動ですが、自動の経験がなければ手動も手慣れると何の苦にもならない。
ATについては、DCTが出たときはうらやましくも思いましたが、スムーズな変速となにより楽であることに、
MTに載せ替えなんて全く思わず、今のままATで良いと思っています。 まぁ4速なのはイマイチ不満ですが。