最初は

1993年、最初にJUNオートに飛び込んでタービン交換をした際、たいした知識のなかった私は何も考えずにメニューに用意されていたセットでサスを変えました。
それは、ノーマル形状のトキコイルミナストリートダンパーに、当時シャコタン御用達のトヨシマH150スプリングの組み合わせ、ブレーキはパッド交換でした。
ダンパーは5段階調整でしたが、昔やっていたラジコンの知識であれこれセットしていました。 その後、ある雑誌の企画でルマンにも出たプロのドライバーに
乗ってもったことがあり、そこでアドバイスをもらいこの車が他の車と比べてかなりアンダーステア傾向が強いということを知りました。

沼へ沈んでいく

その後あれこれ雑誌を読み漁り知識を得て、1997年にテインの車高調、ピロテンションロッド、プロジェクトミューのブレーキパッドとラインを導入。
これは当時あった首都高を走る者たちが集まるネットの掲示板で聞いた意見などを参考ししたものです。 そして首都高へ行ってはあれこれ調整を試して走る中で
アルコンのキャリパーを前後に組んだR32GTRと知り合い、当時数少ないキャリパー交換車にあこがれを持つようになります。
そして、1999年にはついにブレンボキャリパーと、それを入れるための18インチ化のためBBSのLM導入に踏み切ります。


当時はキャリパーキットといえばトラストの扱うアルコンか、各SHOPがキット化しだしたF50/F40ブレンボくらいしかなく、
私はH&Nスポーツが出していたフロントF50(4pot/ローター355mm)、リアロータス(4pot/ローター332mm)のブレンボキットを組みました。
JUNからは、バランス的にはリアはR33GTRのブレンボ(2pot)で十分という話もあったのですが、まぁ見栄でロータスにしました。
おかげでリアがちょっと強い効きでしたが、どちらかというとこの方が好みで、それより踏みごたえがフワフワなのがなかなか慣れませんでした。

そして復活へ

2018年、10年以上眠らせたZを復活させるにあたり、ブレーキはブレンボのままでも十分通用するスペックと考えていました。
このため、ワイドボディ化に合わせてホイール変更だけと考え、まずは今と同じBBSーLMで検討を始めます。 しかし合うサイズが全くありません。
業者でリバレルすることも考えましたが、それはリムを別のものに組み替えるということ。 リムこそホイールの主体なのにそこを変えてはBBSの意味がない。
で、19インチ化も含めて一から検討しますが、そもそもZ32に似合うデザインはなかなか難しく、結局変更前と同じ無難なメッシュデザインに決定します。
タイヤはワイドボディに合わせて夢だった300mm越えにするのは譲れない条件でしたが、19インチで今の直径に合わせるとタイヤは315/25しかありません。
このサイズはコンチネンタルタイヤしかなく、しかもタイヤが薄すぎる。 薄い方がカッコいいですが行き過ぎると逆になる。


結局19インチと300mm越えはあきらめきれず、305/30R19だと複数のタイヤメーカーのトップブランドが選べることもありJUNに相談してみると、
リアは問題なく履ける、フロントはステアリングを切ったときラジエターのリザーバータンクと干渉するが、タンクを移設して加工すれば履けると判明しました。
ノーマルと比較すると約4センチも直径が大きくなりますが、この直径でも車検時のスピードメータの誤差の範囲におさまるので車検も問題ありません。
で、肝心のホイールは自在にリム幅、インセットが選択できるWORK製のマイスターM1にすることにしました。

問題が。。。

すでにホイールはブレンボに合わせたインセットで発注済みだったのですが、ブレーキの腐食が思ったより進んでおり、
特に画像右側のベルハウジングはこのまま使うにはちょっと危険な状態でした。 ところが販売元のH&Nスポーツはもう存在せず入手ができません。
JUNでワンオフ製作もできそうでしたが結構な金額になるので、それなら新しく買ってしまおうとなりました。


候補はブレンボ、エンドレス、APラディカルとありましたが、いずれも発注済みのホイールのインセットではキャリパーが大きくて入らない。
ホイールに入るのはJUNも入っているRH9で取り扱いのあるD2レーシングしかありませんでした。
19インチなら380mmのローターも入るのですが、今回のインセットではフロント(画像左側)はホイール内側のピアスボルトがキャリパーと接触してしまい
356mmにせざるを得ず、リア(画像右側)は330mmでないとキャリパーがスポークに接触してしまうということで、
せっかく新調するならさらに大きいのをと思いましたが、結局サイズ的には同じでモノブロックキャリパーになって、フロントが6potになっただけでした。


ちなみにD2はいろいろとキャリパーの色を選べるのですが、赤は普通だし黒は面白くないしで、一番高いチタンフィニッシュにしてみました。
単体ではかなり良い色ですが、車に組みあがってみるとなんかイマイチボディの赤と合っていない感じ。。
エンジンのカラーをJUNのイエロー/グリーンにしたので、それに合わせてイエローにすれば良かったかなと思ってみたり。
また、組みあがったころにはD2で新しいスポーツホローというキャリパーが発売されたりと、ちょっと残念な結果になりました。


ホイールの方は当初から黒系統にするつもりだったので、WORKで選べるマットカーボンを選択しました。
WORKの中でもマイスターM1を選んだのは、これが一番武骨というか硬派に見えたのです。 また、最近のコンケイブホイールではなく、
昔ながらの段リム・深リムも譲れなかったのです。 昔よくポルシェが履いていた猫が寝れそうなくらい深いリムにあこがれたクチなので。
あと画像にありますが、WORKではリムレーザーTATOOというのもやっているそうで、WORKのロゴを入れてもらいました。
画像右側の通り、約2年使うとこのくらい劣化してしまいましたが。。。

結果

リアホイールは12Jもの幅でタイヤは300mm越えの305/30R19になりました。 リアから見たタイヤの太さが最高です。
フロントにはさすがに305は履けないので、タイヤの直径を合わせて10Jホイールに265/35R19となりました。
フロントに対してリアが太いので、アンダー傾向がさらに強くなってしまいますがね。


ただ、フェンダーとのツラ具合がイマイチじゃないですか?
前後とももうちょっと出せそうな気がしていて、WORKはリム交換ができるのでそれでインセットも変更できるのですが、
マイスターは3ピースなので2ピースのようにミリ単位で合わせることができず、0.5インチずつしか変更できません。
リアは0.5インチ出せそうですが、フロントはちょっと難しいかな。 いずれにしてももうちょっとギリギリまで攻めてみたいです。
ブレーキの効きはとてもよく全く問題はありません。 D2のスポーツパッドを選択しましたが踏みごたえは軽いものの、ブレンボのようなフワフワ感はなく
コントロールしやすいと思います。 ダストはちょっと多めな気がして、メッシュなので洗うのが大変ですが。

後は。。。

今回やらなかった車高調ですが、もともと変える気で次もテインのFLEXーZにしようと思っています。
理由は室内からダンパーをコントロールできるEDFCを付けたいためで、BLITZが単筒式で同じような車高調を出していますが、
あれにはZ32の設定がないのです。 今回組まなかったのは、タイヤサイズが大きく変わったのでまず乗ってスプリングの設定とか検討してから
買おうと思たからなのですが、さすがに20年物のダンパーは抜けちゃってて検討どころじゃない感じでした。。。